投資は価値なり


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2009年4月18日



水に落ちたスティール



余力のないスティールは、ユニゾンと戦うことができない。

ユニゾンに株を引き取ってもらうか、持分を減らして尻尾を巻いて逃げるか、筆頭株主として文句を付ける位しかできない。

よって、アデランス株がスティールとユニゾンの攻防を原因として盛り上がる可能性は極めて低い。



■追記■2009年6月6日 あっ!委任状争奪戦で負けちゃった。


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2008年11月27日



人よりもつま先半歩早く



現在インヴァスト証券の株価は27900円、株式の時価総額は17億8900万円しかありません。

東京証券取引所は、2009年に上場するなどと言われています。

東証が上場した場合、証券会社各社が持つ東証の株式2万株は時価50億円になるなどとも言われています。

そしてインヴァスト証券も、ご多分に漏れず東証の株式2万株をしっかり保有しています。

いずれにせよ時価17億円足らずのインヴァスト証券の株価に与えるインパクトは絶大です。

まさに時限発火装置付きの花火といったところでしょう。

打ち上がるのかどうかゆっくり見物したいと思います。



■2009年4月18日追記■ 東証の上場が延期になったので時限発火装置のタイマーも延びました。


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2008年7月27日



善く投資する者



孫子曰わく、昔の善く戦う者は先ず勝つべからざるを為して、以て敵の勝つべきを待つ。

善く守る者は九地の下に蔵(かく)れ、善く攻むる者は九天の上に動く。

故に能く自ら保ちて勝を全うするなり。



古代の巧みに戦う者は、まず敵軍が自軍を攻撃しても勝つことのできない態勢を作り上げた上で、敵軍が態勢を崩して、自軍が攻撃すれば勝てる態勢になるのを待ちうけた。

古代の巧みに守備する者は、大地の奥底深く潜伏し、好機を見ては天空高く機動した。

だからこそ、自軍を敵の攻撃から保全しながら、しかも敵の態勢の崩れを素早く衝いて勝利を逃がさなかったのである。



つまり善く投資する者は、チャンスが来るまで投資をしないということです。


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2008年7月12日



見えない力



見えない力と聞いてあなたは何をイメージするでしょうか?

引力、重力、念力、オーラパワーにハンドパワー、運命の赤い糸に至るまで、まあいろいろあるでしょう。

企業にも見えない力、貸借対照表、バランスシートには載っていない数値化されていない価値が存在します。

それがブランド力。

このブランド力というものは、貸借対照表、バランスシートには載っていません。(買収した企業の純資産価格と買収価格の差額である「のれん代」を除く。)

まさに見えない力であり、見えない価値であり、無形の資産なのです。

さて、ブランド力が何故見えない力なのでしょう。

それはある一つの物事について専門知識を持っている人の割合が、全体の一握り、数パーセントに過ぎないからなのです。

人はある物事についてとても詳しくても、ある物ごとについてはまったく知らないという傾向があります。

たとえば、自動車に詳しいAさんは、自動車のことなら各メーカーの実力から部品の構造、耐用年数から税金保険と何でも知っているのに、電子レンジや食器洗い機の機能や性能、テレビが何故映るのか、果ては携帯電話の声はどのようにして相手に届くのかなど知らないことだらけです。

そのAさんが電子レンジや食器洗い機を買う時や何かを選ぶときに決定的な力を持ち、大きな影響を与えるのが企業のブランド力なのです。

人は多かれ少なかれこのブランド力というバランスシートに載っていない見えない力から逃れられません。

そこで今回着目するのは、エイブルのブランド力です。

エイブルは直営店537店舗、フランチャイズ352店舗、計889店舗を誇る賃貸仲介業のナンバーワン企業です。

あなたは、お部屋探しをする時に、まずどの不動産屋のHPを見るでしょうか?そしてどの不動産屋に行くでしょうか?

あ、そういえばエイブルと言う方はエイブルのブランド力を実感しているはずです。

もしエイブルでないという方は、エイブルに投資しないほうがいいでしょう。

引越しというものは、だいたい今住んでいるところから遠くへ移動するもので、その場合あれこれ時間をかけて現地を練り歩き探し回る時間がないというケースが多いと思います。

そして実際部屋を借りるにしても現物をみなければいけないので、どうしても回れる不動産屋の数は限られてしまうものです。

そこでいつもの通り、一番に一番多く客が来てしまうわけです。

現在エイブルの株価は、公正取引委員会から排除勧告を受けた影響などもあり1169円でPBR1倍と妥当な投資価格です。

しかし私は、エイブルの賃貸仲介業という在庫の要らないビジネスモデルや永続性、バランスシートに計上されていないブランド力を計算すると現在の株価はとても割り安だと思います。

エイブルは配当性向が70%と高い企業なので、エイブルが毎年稼いだお金をエイブルの株主はほとんど配当で受け取れます。

自分で賃貸仲介業をするよりも、現在の株価でエイブルの株を保有して配当を貰い続ける方が楽であり合理的で資本主義的です。(前期の業績からすると現在の株価で配当利回りは3.93%です、もちろん公益株ではないので配当は業績により毎年ブレます。)

キャピタルゲインとインカムのダブル効果で、株価が下がったら配当を貰い続け、株価が上がったら(2000円)売り払うという長期戦略銘柄です。


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2008年6月8日



絶滅危惧種



レッドリストというらしいですが、絶滅してしまう種があるのは、なにも生物の世界だけではありません。

上場企業にも絶滅危惧種は存在します。

それがゼンテック。

昔鷹山、今ゼンテック。

成熟した文明社会では絶滅危惧種を保護するようですが、資本主義社会における上場企業の絶滅危惧種はまったく保護されません。(経済に大きな影響を与える場合を除く)

ゼンテックは、ミートタイガー経済研究所のレッドリストに登録されました。


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2008年5月8日



シケモク投資



売上高424億円、経常利益17億円、純利益6億円の立川ブラインド工業の株価が安いです。

立川ブラインド工業は、その名の通りブラインドでシェアトップです。

この業界は寡占化が進んでいて、数社でそのパイを分け合い寡占しています。

会社の資産からすると現在の株価はとても安く、買って置けばそのうち倍くらいになるでしょう。

しかし、ブラインドというものはとても地味で、個人的に何の魅力も感じません。

今後も収益が飛躍的に伸びることもないでしょう。

現在の株価は480円ですが、400〜480円の間は拾っておいて(買って)漬けて置いてもいいかもしれません。


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2008年4月11日



儲かるスーパーマーケット



1999年に破綻した長崎屋が、計画を12年前倒して2006年に復活したことは記憶に新しいと思います。

長崎屋は、たった数年で700憶円の債務を返済してしまいました。

長崎屋を見るまでもなくスーパーマーケットというものは儲かります。

ダイエーが2009年2月期営業益予想を市場予測136億円を大きく上回る180億円としました。

売上高5兆円のイオンとの共同仕入れでスケールメリットがフルに効いてきます。

まさにダイエーは薔薇色の未来と言えるでしょう。


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2008年4月2日



テレビの終焉



テレビを見なくなる日本人。

ホリエモンが「映画はテレビに食われ、テレビがネットに食われる。」という表現をしていましたが、まさに正鵠を射た意見だったと言えるでしょう。

私はもうテレビを半年ほど見ていません。

インターネットを使わない老人層は、今後も娯楽をテレビに求め、テレビにしがみつき見続けるでしょう。

しかし若年層から中年層まで、インターネットを使う世代の多くは、娯楽の時間をインターネットにシフトしテレビを見る時間が激減します。

テレビは広告収入を生業としています。

見る人が減れば広告収入も減るということです。

その減った広告収入は、インターネット広告に流れます。

広告代理店大手各社も、この流れを受けてネット広告媒体の買収に乗り出しています。

電通がネット広告代理店業界2位のオプトに追加出資。(出資比率を従来の5.01%から35.08%に引き上げ。)

博報堂はネット広告代理店のアイレップと資本業務提携。(出資比率を従来の3.33%から4.72%に引き上げ。)

世界では昨年グーグルがオンライン広告大手のダブルクリックを31億ドルで買収。

最近では、マイクロソフトが米ヤフーを446億ドルでの買収を持ちかけていますが、合意には至っていません。

ミクシィやニコニコ動画(ドワンゴ)も、この流れの中で価値の評価が別れ、株価が乱高下しています。

ネットがテレビを食うのは間違いないことですが、自分が、そして多くの人がネットのどこを長い時間見るのか、見ているのか、見るようになるのか。

それを知り予測することでコンテンツ価値と株価の乖離の発見し大儲けできるかもしれません。

儲けるチャンスは、あなたの身の回りに転がっているのです。


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2008年2月27日



IHI



米国とインドで750億円分のLNGタンクを受注、GE向けジェットエンジン部品の増産など好調が伝えられるIHIですが、朝日新聞による「業績悪化の事実をいつ知ったのか?」で揉めています。

しかし、これも瑣末な問題に過ぎません。

株価は水準訂正されるでしょう。


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2008年2月17日



お買い得



日立マクセルの底が抜けて1156円ととてもお買い得になっています。

ターゲットプライス2000円位で数年漬けて置ける方にお奨めです。

なお、あきんどスシローも2200円とお安くなっております。

こちらはターゲットプライス4000円ほどでお奨めです。

日立マクセルはバリュー投資、あきんどスシローは成長性に目をつけたグロース投資。

個人的には、あきんどスシローの方がお奨めです。


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2007年12月12日



東証から投資家の皆様にバーゲンセールのお知らせです。



IHIを監理ポストに 東証、上場廃止基準審査で



結論から言いますと、今回の件でIHIが上場廃止になることはありません。

機関投資家など内部基準で、監理ポストに入ったら売らなければいけないなどいろいろな規約、制約、内部基準を元に保有し運用しているところからの機械的な売りで株価は急落するでしょう。

しかし上場維持の発表で株価は上昇します。

よって問題はどこまで下がるのか、どこで買えば旨みがあるのか、儲かるのかという点に絞られるでしょう。

おいしいお話だと思います。

さあ皆様、ご近所お誘い合わせの上、バーゲンセールにご参加ください。


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2007年11月25日



一時的な期待から上がるUの字型2番天井





破綻企業の受け入れ先などの候補に浮上し、期待値から株価が上がり、ちょうどUの字のような形となり二番天井をつけて下落または元の木阿弥となるケースです。


グッドウィルグループ問題でコムスンの受け入れ先と目されたニチイ学館。




ノバの受け入れ先候補にあがり選に漏れたGABA。




自社より規模の大きな会社である三井物産フューチャーズの買収で規模拡大による期待から上昇した
アストマックス。




しかし妥当または割高な対価を払って行われる買収というものは、 買収にかかる費用に対して得られる利益が低い、又は費用に合わない、つまり投資効率が恐ろしく悪いということを、 過去に行われた多くのM&Aの歴史が物語っています。

破綻受け入れ先に目された場合でも、株価は期待値から上昇します。

しかし期待値で二番天井をつけた後、実際に割に合わない費用、 又は投資効率の悪さ、そして受け入れ先から外れたなどにより期待値から実体価値に鞘寄せされて下落するパターンが多いということを覚えておきましょう。


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2007年11月20日



サブプライムローン問題





数年前にNHKでアメリカの恐ろしい映像を見ました。

ローンで家を買いさらに好き放題にあらゆる物をローンで買い捲る人々。

テレビのインタビューの人が、『そんなに借金をしてどうやって返済するのですか?』

と問うと、陽気なアメリカ人はこう答えた。

『数年すればローンで買ったこの家が値上がりするから、この家を売ってその値上がり益ですべて返せる。そしてまたローンを組んで次の家を買うんだ。』

この映像を見て、こんな異常なことがいつまで続くのだろうと思いました。

その膨らませ続けたアメリカ経済が破綻しました。

それがサブプライムローン問題です。

当初20兆円ほどの損失だといわれていたものが、今では200兆円になるかもしれないといわれています。

そもそも何の裏づけもなく土地がどんどん値上がりしていた神話が崩れたという意味においては日本のバブル崩壊と大差ありません。

ツケはいつか払わなければならず、膨らませた風船はいつか破裂します。不当な価値から実態価値に鞘寄せされるのです。

サブプライムローン問題の根は深いでしょう。


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2007年11月2日



衝撃のほら吹き企業ニチアス



これほどウソツキな会社は見たことがありません。

 『耐火材の性能を偽装していた大手建材メーカー「ニチアス」(東京都港区)は1日、国土交通省の指示で行っていた偽装耐火材の再評価試験で「準耐火性能が確認された」と発表していたが、実際は性能評価をまだ受けていなかったことが分かった。同社は、「不適切な記載があった」として謝罪、訂正した。  同社は1日夜、偽装に伴う住宅の改修などによる特別損失見込みを約4万棟分など約300億円と発表。再評価試験の対象となっている4種類の耐火材が使用された約6万棟分は含めず、発表文で「準耐火性能が確認されました。取替、改修の必要性が低くなりますので、費用見込み額には含めておりません」としていた。文書は東京証券取引所のHPに「投資判断上重要な会社情報」として掲載された。  ところが、実際は4種類のうち1種類について、試験項目の一部が終了しただけだった。1日の再評価試験に立ち会った社員が、本社に試験の途中経過を報告した際、本社の担当者がよく確認しないで事実と異なる発表文を作成したという。川島吉一社長の了解を得て、公表していた。  同社は2日午前、「不適切な記載があった」として、HPなどに「最終の耐火性能は公式な評価を経て後日確認される」などの文言を追加し、修正した。佐藤照夫同社技術本部長は「社内に再試験を急がねばとの気持ちがあった。社会にさらに混乱を招くことになり、批判は甘んじて受けたい」と話している。』


これではまだ4万件か10万件か、300億円なのか1000億円なのか決まっていません。

未確定で根拠の曖昧な事を元に、堂々と特損300億円を発表したという事になります。

何よりも一番問題なのはニチアスが公然と嘘をつく、ほら吹き会社であるということです。

こんなふざけた会社が上場していることに驚きました。

もはやこのようなデタラメな会社の言うことは、すべて信用に値しません。

よって上場企業として存在価値はなく、株価を計算すること自体ナンセンスです。

ビジネスは人なり、投資は価値なり。

ニチアス、投資不適格。上場廃止を望む。


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2007年11月1日



悪質なニチアスショック



『建材メーカー大手の「ニチアス」(東京都港区)が、住宅の軒裏などに使われる耐火材(01年以降の製造)の性能試験に臨む際、試験体に水を含ませたり、実際に販売するものより性能の高い材料を使ったりする偽装を施し、国土交通相の認定を受けていたことが30日、わかった。対象製品は全国の住宅など約10万棟に使われ、うち少なくとも約4万棟分は大臣認定の耐火性能基準を満たしていないという。同社は製品が使われている物件の把握を進め、交換・補修などの対応を始める。』

この軒裏というのは、屋根が外に突き出した部分です。




これを改修するなどというのは、悲劇を通り越した喜劇以外の何物でもなく、一件当たり100万円としても4万件で400億円、10万件で1000億円となります。

家を建てる住宅メーカーは、いわずもがな信用産業です。

「偽建材を使う住宅メーカーだ!」などといわれては、今後商売ができなくなってしまいます。

住宅メーカーは、自らのブランドを守るために、この喜劇的な改修工事をすることになります。

そして、その請求はニチアスに向かい、ニチアスの財政基盤を大破させます。

ニチアスという会社を見てみましょう。

ニチアスの純資産は500億円。

売り上げは1106億円。

経常利益141億円。

純利益は76億円。

半導体や液晶製造装置向けのフッ素樹脂を使った耐食材や自動車エンジン向けの防音・防熱材が好調。

今回の事件前の2008年3月期の業績予想。経常利益11%増の158億円、純利益19%増の91億円としていた。

事業は、工業製品事業、建材製品事業、保温保冷工事事業、建材工事事業に分類され、売り上げの大半が上記の工業製品向け事業です(56%)。

今回の偽装された断熱材が関わる事業は、建材製品事業と、建材工事事業ので、さらに今回の偽装部分が関わるのはその中の一部です。

これら二つの事業の売り上げは、ニチアス全体の3割程度なので多少減少しても、ニチアスの屋台骨を揺るがしません。

問題の本質は、今回の偽装の被害額がいくらになるのかです。この損害額を正しく算出した者が、ニチアスの株価を正しく算定でき、それに対する株価の乖離を発見し儲けるチャンスを得ることができるでしょう。

株価は1000円から急落し、まだ値段がつきません。

業績が良いのに大赤字が見込まれるという点に置いては、IHIを思い起こさせる失態ですが、ニチアスがIHIよりも酷い点は、故意に検査を偽装したという点に尽きるでしょう。

なお、一件当たりの推定改修費用については、仮に100万円としましたが、専門家に聞いて詳しく調べてみます。

余談ですが、ニチアスグループは以下のように宣言しています。

『ニチアスグループは、経営ビジョンとして「“モノづくり”でグローバルな競争に勝てる企業」を掲げ、事業規模の拡大のみならず企業体質の強化のため、モノづくりに重点を置き、収益力を高めていくとともに成長分野への事業構造の転換をさらに進めてまいります。

当社グループは、この経営ビジョンの実現のため、以下の基本方針に基づいた諸施策を推進してまいります。

□ 成長分野への資源集中
□ “モノづくり”の差別化
□ すべての業務における無駄の排除
チャレンジ精神あふれる人材の育成
□ CSR(企業の社会的責任)徹底の取組み』

と宣言していますが、このチャレンジ精神あふれる人材の育成が悪い方向に作用し、検査の偽装にチャレンジしてしまったのでしょうか?興味深いことです。

追記

本日11月1日夜に出たニチアスの適時開示より。*注意

45分及び60分の耐火材の軒裏天井4万棟と550件と200件の耐火間仕切壁で300億円の特損を発表。

30分の耐火材は公的機関で準耐火性能が確認できたので6万棟の軒裏天井の取替え改修の必要が低くなったので損失には含めずとのこと。

*注意 この適時開示は、ニチアスの誤報、嘘でした。ニチアスは、翌日にまだ性能の確認が取れてないと謝罪、訂正しました。

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2007年10月23日



ニコニコ動画世界制覇への野望



『コメントをつけて楽しむ動画共有サイト「ニコニコ動画」を運営するニワンゴは10日、許諾を受けた動画コンテンツをニコニコ動画に配信することで、吉本興業グループやエイベックス・エンタテインメントなどコンテンツホルダー7社と業務提携したと発表した。

提携企業はほかに、エンドレスコミュニケーションズ、TOKYO FM グループ、ティーエフエム・インタラクティブ、ショックウェーブ エンターテインメント、ランティス、ジェンコ。

またニワンゴは、海外展開として18日に台湾版をサービス開始することや、ニコニコ動画のクリエーターに活躍の場を提供する「国際ニコニコ映画祭」(審査委員長・手塚眞氏)の創設、さらに新機能を追加した「ニコニコ動画(RC2)」へのバージョンアップなども相次ぎ発表。

ニコニコ動画を通じてユーザーにネット上での第二の人生を提供する「ニコンドライフ構想」を展開していくとしている。』


なかなか心躍る計画です。

とりあえず台湾進出でヒットするようならば、国内にとどまらないニコニコ動画世界制覇の野望にまで発展し、ドワンゴ株価も青天井となるでしょう。



『「ニコニコ動画」平均利用時間、Yahoo!やmixiを上回る。IDは300万突破。

「ニコニコ動画」の1人当たり平均利用時間が、Yahoo!JAPANやmixiなどの大手サイトを上回った。ニコニコ動画のIDは300万を超えた。

8月度のインターネット利用動向調査の結果によると、動画にコメントを付けられる「ニコニコ動画」の1人当たり平均利用時間が、Yahoo!JAPANやmixiなどの大手サイトを上回ったことが分かった。』

なぜ、ユーチューブ、ミクシィを凌ぐニコニコ動画という輝くコンテンツを持つドワンゴの株が10月22日の現在、21万8000円、時価総額で443億円なのでしょうか?

今日現在ミクシィは時価総額で2000億円しています。

このままニコニコ動画が成功すると、ドワンゴの株価は40万円を超え、時価総額で1000億円台へ水準訂正されることになるでしょう。


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2007年10月18日



必然性




街でよく置き型の電光掲示板を道路に出している店があります。

私の見るところ置き型の電光掲示板を路上に出す店の多くは潰れます。

彼に共通することは、客が来ないことで経営が苦しく、藁にもすがる思いで置き型の電光掲示板を購入するのです。

しかし、置き型の電光掲示板を買っても客は来ません。

そして店は潰れます。

私は置き型の電光掲示板を出している店を見ると、経営が苦しいんだな。と思います。

しかし経営者は、客が来ない事に対して手をこまねいているわけにはいきません。

そこで借金をしてまでも「必然的」に電光掲示板を買ってしまうのです。

このように、当事者が好むと好まざるとに関わらず、陥った状況によって他に選択肢がなく(もちろんあらゆる努力をするでしょう。)、方向を決められ進んでいく、これが「必然性」です。

街の店舗だけではなく、犯罪者の心理、マクロ経済、世界経済まで、この必然性は付いてまわります。

現在の世界経済は、サブプライムローン問題による信用不安を打ち消すために、世界各国が金融の蛇口を全開に開きマネーを放出しています。

特に今、アメリカは金融の蛇口を全開にして経済を膨らませたいわけではありません。したくないのにしているという点では、上記の経営者の「必然性」と同じです。

ブレーキをかけるところで、逆にアクセルを踏んでいるのですから、もし事故が起きたら衝突時の損害は大きくなります。

あふれたマネーは、必然的に商品(資源)、土地、株に向かうしかなく、このあまったマネーが必要以上に資源バブルを形成しています。

世界最強の投資家ウォーレンバフェット氏が、最近ペトロチャイナという中国の石油株を売り払いました。

膨らんだ風船はいつか破裂します。

問題なのは、それが「いつ」なのか神以外、誰にもわからないということです。

わかっていることは@中国が金融引き締めに入っている。Aバフェット氏がペトロチャイナ株を売った。(私にはこれだけで十分ですが)B個別に中国株を見ても恐ろしく割高な株がちらほら見受けられる。

何の裏づけもないのに、PER80倍なんてものも中国株に見受けられます。証券史上、資産的、又は内在価値、未来の根拠ある内在価値の裏付けもなくPER80〜100倍の株価を長期的に保った会社を私はあまり見たことがありません。(暴落していく方ならば、たくさん見ましたが。)

相場という物は、物理の慣性の法則に似ていて、上下どちらでも壁にぶち当たるまで続くそうです。

アメリカもヨーロッパも金融を大解放し資金があふれ、石油で儲けた石油王は株を買い、中国は国債を発行して国内から資金を吸い上げ海外の株を買う。日本は郵便局が民営化で株を買う。

世界的な全体の資金の流れを見ても、マネー天国です。完全な強気相場でしょう。一番儲かる時が来たのかもしれません。

しかし、ピンチがチャンスであるように、一番儲かる時が一番危ない時でもあります。リスクとリターンを注意深く考えて、リスク管理をしっかりしておきましょう。

@割高株は足が速い反面、崩れたら止まらないので特に注意が必要でしょう。

A無理な信用建ても注意しましょう。

映画のタイトルは忘れましたが、ポーカーの映画で次のようなセリフがあります。「毛は何度刈られても問題ないが、皮は一度剥がされたら終りだ。」

津波で溺れ死ぬよりも、高台にいて被害を免れる人になりましょう。

追伸 10月19日。

ペトロチャイナは、大雑把に純資産900億円、年間の純利益2130億円で現在の株式の時価総額が5兆9000億円。

PERは20倍台ですが、PBRは60倍台になります。

そして約1兆円分の新株を発行しようとしています。

バフェットさんも裸足で逃げ出す訳です。

中国石油天然気は上海証券取引所でA株IPOを実施する。同社は11月中旬に上海証券取引所に上場する見通し。

中国石油天然気は40億株のA株を発行し、80億米ドル(約9413億9800万円)を調達する計画。



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2007年10月16日



ある経営者の方からこのような話を聞きました。

「NTTドコモの携帯電話を使っている時に月2万円を下回る事がなかった通話料金が、AUに変えたとたん月1万円以下になった。」

NTTドコモがどれだけ暴利を貪っていたかわかる実例です。

商売をする多くの人にとって電話番号という物は「変えられない物」の一つです。

この為ナンバーポータビリティーが導入されるまで多くの商売人の方々は、他社の携帯の方が安かろうがサービスがよかろうが変更することができませんでした。

ナンバーポータビリティーで世の中の非合理的で不都合な事例が一つ改善された事をここに慶賀します。






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2007年10月5日





カシオショック。



つらつらとカシオを見るに、昨今の携帯電話の部品を作る会社の不況が目の当たりとなり、

ITバブルの頃に猫も杓子も副業で携帯電話の部品に手を出して成長を謳歌した過去の栄華を懐かしく思い出します。

大手でこの有様なので、中小の携帯部品会社は社員が会社に行ってもすることがないので寝てるという話も最近よく耳にします。

携帯部品事業崩壊の理由は3つ。

@本業と関係ない会社がこぞって携帯部品を製造し始めたために需給バランスが崩れ飽和した。

A中国の安い人件費に価格競争で破れ仕事を奪われた。

B携帯電話がすべての人に行き渡り飽和した。


まだ循環的な(壊れたら買う、新製品に買い換える)などサイクルで需要がありますが、

飽和してしまった携帯部品産業は、明らかに成長の時代を終えて淘汰の時代に突入しました。

片手間でろくな技術革新もせずにいい加減にやってきた会社の携帯部品部門は、

過当競争にさらされ力のないところから赤字を出し淘汰されていくでしょう。

しかしカシオについては市場シェアの低下に加えて、一部機種で部材の調達不足が生じたため、

売り上げが当初予測を下回る見通しという玉虫色の卵をスクランブルエッグにしてかき混ぜたような説明でよくわかりません。

シェアが低下したのが大きいのか、それとも一部の機種の部材調達不足が大きいのか、

前者ならば深刻であり、後者ならば楽観できる。



ここまで、主要モデルのひとつであるワンセグ携帯が不調。一方で、売れ筋の携帯電話のモデルについては、

キーとなる部材の調達が間にあわず、納入が遅れたことが響いた。

今後に関しても、auが携帯電話の調達メーカーを増やしていることもあり、

au内でのシェアの低下は避けられないと判断した。会社側では従来のシェア=20数%から20%を割り込むものと見ている。 携帯電話部門は上期の赤字を下期でカバーできず、通期で数十億円の赤字となる見通し。

今後の携帯電話部門について、会見で高木明徳常務は「(au以外にも販路の広がる)W−CDMAの開発は、

ここまで順調に進捗しており、来期以降の展望は出来ている」と述べた。日経より。



カシオはAUにのみ携帯を製造しており、その中で他を圧倒した画素数で他の携帯をよりも差別化された強固な地位を確立している。 (カシオは携帯電話端末顧客満足度2005〜2006年、二年連続ナンバーワン。顧客満足度調査の国際的専門機関J.D.パワー調べ。)

よって部品の供給が正常化すればカシオの携帯部門は挽回されるのでそれほど深刻ではないと思います。

しかし、いずれにせよ携帯部品事業全体像を見るに、成長期は終り淘汰の時代に突入したことは確実である。

歌を忘れたカナリヤは裏のお山に捨てられ、本業を忘れた企業は投資家に捨てられる。

カシオについては、本日総発行枚数の2%程度が処分売りされましたが、まだ売り物は出ると思われます。

投資判断中立。それほど売り込んで来ないでしょうからリバウンド取る方はスリルを楽しみ強気でリバウンドをお取りください。

予想レンジ1050〜1100円。

結果10月9日、3連休明けでパニックも沈静化し、1283円と高値寄りしたのでリバウンドどころか何の旨みもない状態となりました。






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2007年9月20日


このホームページのドメインはiaigiri.com(居合い斬りドットコム)です。

居合いとは、剣術の一種で間合いに入った者を斬り殺す技で、

投資というものはある意味で居合いに似ている。

その居合いで言うところの「間合い」を知る動物にチーターがいます。

ロス(損失)を少なくし成功率を上げるという部分でチーターは優秀なファンドマネージャーに似ている。

チーターは地上を最も速く走ることができる動物であり、

初速から数秒で最高時速である時速100-115kmに達するとされる。

しかし疾走できる距離は概ね200m程度、最大でも500mといわれている。

この脚力を生かしてガゼルやインパラ等の小型の草食獣を追い詰め、捕食する。

狩りの成功率は50%と、単独で狩りをするなかでは高い。

なぜ成功率が高いのか?

それは獲物が確実に仕留められる射程距離に入るまで、何時間でも辛抱強く待つからである。

動物界最速のチーターですら忍耐強く待つことを知る。

同じことが投資にも言える。投資にも忍耐が必要なのである。

多くの人々は現金で持っている事に耐え切れず、

何でもいいから常に投資をしてしまう傾向がある。

しかし、それではダメなのです。

@チーターが辛抱せず獲物を追い回していたらどうなるか?

A居合いで相手が間合いに入る前に刀を抜いたらどうなるか?

B投資をする者が何でもいいから常に相場を張り続けたらどうなるか?



@チーターは疲労で野垂れ死に、A居合いの人は相手に斬られ、B投資をする者は損害が増えて破産する。



忍耐強く現金を抱え投資チャンスを待ち、

獲物(投資対象)が射程(魅力的な価格)に入ったら襲い掛かる(投資をする)ことが重要である。

何のことはない、バーゲンを待つそこら主婦と同じなのである。

しかし主婦はバーゲンを待てても、投資ではバーゲンを待てないようである。

なぜ待てないのか、@欲で目がくらんでいる。A企業価値の計算ができない。Bドキドキしたい。

要因は@ABすべてであると思いますが、「待つことを知りましょう」という、

このあたりで締めくくらせていただきます。





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